2015/04/12

映画「魔法の9」製作に関するインタビュー
 
2013年、まだ映画「魔法の9 pat1」が完成前だった時期に
某誌より、インタビューを受けました。「魔法の9」が作られた、動機等がまとまっていますので
以下に転載させていただきました。よろしければ、ご覧下さいませ。
  
 
Q 映画つくりのきっかけは、どんなことだったんでしょう。

前田:   2003年に、知人が製作している映画の撮影を手伝って、アフガニスタンに行きました。その体験が、今自分で映画を製作し始めた事に繋がっています。
 
今思えばお恥ずかしいかぎりですが、当時の私は、政治や世界情勢に本当に疎く、例えば戦争について、深く考えた経験は1度もありませんでした。
ところが、アフガニスタンの現実は、それまでの自分の人生観が一瞬にして吹き飛ぶほど、過酷なものでした。


アフガニスタンで、家のない子供たちとの出逢い。
(2003年アフガニスタン・カブール 
IDPキャンプ内にて撮影 )
 
 
アフガニスタンは長く他国との戦争や内戦に巻き込まれてきた国で、現在でもう、30年以上紛争が続いています。
さらに、地球温暖化の影響と言われる干ばつの被害に、今苦しめられています。
水が不足すれば、人は生きることができません・・。
そんな過酷な状況にも関わらず、笑顔を忘れず助け合って生きているアフガニスタンの人々と出会い、その強さは一体どこから来るのか?と強く衝撃を受けました。
そして、今までの自分の無関心さを、大きく反省させられました。
そうする内に自分の中から次々と、疑問が浮かび上がってきました。
 
「なぜアメリカのような世界一裕福な国が、最貧国のひとつといわれる国を、最新兵器で攻撃し続けているのか?」そして、私たちの国・日本も、このアメリカの戦争をずっと支援してきています。 
アフガニスタンへ出発する戦闘機やアメリカ兵の多くは日本の米軍基地から出発していると知って、自身の税金がこのような「戦争を支える仕組み」に繋がっている事にも、大きな疑問を感じました。 
 そんな時、「日本でも、平和憲法を改正して、戦争に参加できる国に変わろう」という、憲法9条改正の手続きが進められている状況を目の当たりにして・・ここから映画製作への、意欲が湧いてきました。

 

  Q 戦争の話から9条への回路が見えてきた
 

  そうですね。日本で9条を改正するには、 最終的に、私たち市民が国民投票に参加して「変える」か「変えない」かを、実際に投票する手続きを踏む事になる訳ですが、そこにも、疑問を感じました。  
 

「9条がなかった時代を全く知らないのに、変える?変えない?などと、真に良い選択を、でき得るものだろうか?」と・・。私たち戦後世代は、9条がある今の時代しか知りません。
学校の授業でも近代史は、ほとんど習いませんでした。江戸時代くらいまでは授業で取り上げられましたが、戦前戦後の辺りになると「後のページは、各自で読んでおくように。」と言われて終わりました。でも、憲法は、生きていくうえで、本当に大切な国の根っ子。もし万一、判断を誤ってしまえば、次世代が大変な暮らしを余儀なくされる可能性が生まれます。
そこで、私は、過去の戦争を体験した方に、直にお話をお聞きしたい、と思いました。 「9条がなかった時代はどんな時代だったのか?知りたい!」と。そこで、彼らの証言を記録する、ドキュメンタリー映画を作り始めました。 映画を通して、過去の日本を知って、     これからの未来をより良いものにする為に、1人1人が、じっくりと考えるきっかけになれば・・・との思いからです。

Q 映画つくりはお一人で進めて今春には完成の運びとか。
 
前田 :  はい。今春完成予定で、進めています。
(※注 このインタビューは2013年当時のもので、2015年現在、映画は完成を迎えています。)
取材に応じて下さった戦争体験者の方々と 映画製作を応援して下さった、サポーターの皆さんのお陰で、ここまで来る事ができましたので、恩返しができるように、完成に向けて励んで参りたいと思います。  

☆、。・:*:・゜`★.。・:*:・♪☆、。・:*:・゜`★.。・:*:・

以上、転載しながら、製作中の事を懐かしく思い出しました。
現在は映画が完成し、各地で有志の皆さまに自主上映していただいてます。
ご関心を持って下さる皆様、ぜひ自主上映をご検討いただけたら幸いです。


☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆
●いつも、応援ありがとうございます(^^)
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆